電話応対でちょっと差をつけるビジネスマナー
2018/03/25
「応対」と「対応」
という言葉があります。
その2つの違いは、
相手が人に限定されるかどうか
という点です。
「応対」は相手に応じて
受け答えするという意味になり、
相手が必ず人となります。
電話で言えば、まず電話に出て
応じることです。
一方、「対応」は状況に応じて
処置、対応することで、
相手は人であるとは限りません。
電話で顧客と「応対」した後で
担当者に引き継ぐことは「対応」
になります。
ビジネスの流れの中で
ちょっと差をつける
ビジネスマナーを見てみましょう。
「また、かけ直します」と言われたら
取引会社の人から電話があったとき、
あいにく担当者である同僚が
外出している場合、
「あいにく○○は外出しておりますが、
お電話があったことを
お伝えしましょうか?」
そのような問いかけに対して、
相手から
「いえ、またかけ直します」
と言われて、
そのままにしてしまうなら
あなたの電話応対能力は
ゼロと言えます。
どんな時でも「どこ」の「誰」から
「何時」に電話が入り、
「どんな話」をしたかは
「メモに残して」電話という
バトンを引き渡すべきです。
ですから、「かけ直す」
と言われた場合でも、
バトンを電話をかけてきた相手に
任すのではなく、
「かけ直すと言われていました」
というメモを残して
バトンを渡せばいいのです。
この電話をかけてきた人は
ひょっとしたら、すでに数回
電話をしてきている場合も
あるのです。
その都度、かけ直す
と言われていたとしても、
メモが残っていれば
折り返すことだってできます。
電話応対の際の言葉使いも
大切ですが
電話を切った後の対応も
また、大切なのです。
伝言を受けるとき
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外出中の上司宛ての電話では
不在の決まり文句を
告げた後には、
何時頃帰社する予定かを知らせ、
伝言を受けるのが基本です。
しかし、そのとき自動的に
「どのようなご用件でしょうか?」
と質問してはいないでしょうか。
こうした問いかけは
日本語として間違ってはいませんが、
会社に電話をかけてきた人に
「何の用事で電話をかけてきているのか?」
と問い詰めているような感じを
与えてしまいます。
たとえ仕事関係の相手であっても
プライベートな電話を
かけてくることもあるでしょうし、
伝言を避けたい場合だって
あるのです。
無理に用件を聞き出そうと
しているかのような印象は
与えないよう
注意しなければなりません。
そのためには「よろしければ」
という言葉を挟んで、
ワンクッション入れるのが正解です。
「よろしければご要件を承りますが?」
とやわらかい調子で聞いて、
もし、伝言を残されるのであれば
喜んでうかがいますという
態度をとればいいのです。
もちろん、電話の相手と自分も
面識がある場合であっても
当然のように
用件を聞くべきではありません。
相手は上司と直接話したいと
思っているかもしれないのです。
きちんと名乗って
私でよければという
前置きしてから
伝言を受けるようにしましょう。
同じことを伝えるであっても
ちょっとしたひと言で
相手に与える印象は大きく変わります。
その配慮こそが差をつける
ビジネスマナーなのです。
電話に出られない場合
会社にはいても
電話が入ったときに
ちょうど電話に出られない
という場合があります。
そして、会議中などの場合は
正直に「会議中」と言うよりは
「接客中」と伝えるのが
印象がよくなります。
相手の感じ方としては
「あなたからの電話よりは
社内イベントの方が大事です」
というふうに
聞こえてしまうものを、
接客中なら自分と同等(顧客)
とのアポであるため、
顧客を大切にしている
との理由から納得できるのです。
トイレなどで席を外している
場合は、
「ただ今、席を外しております」
と告げたうえで、
相手の様子に応じて応対します。
また、「すぐ」「ちょっと」という
時間の感覚は人によって異なります。
「すぐに戻ると思います」という
曖昧な言い方は避け、
「5分程度で戻ります」などと
できるだけ具体的に答えましょう。
折り返しの電話が
必要な際には
「恐れ入りますが、
念のためお電話番号をお願いします」と
電話番号も聞くことも
忘れないようにしましょう。
そして伝言内容は必ず復唱し、
電話を受けた自分の名前を
名乗ることで
責任の所在を明らかにしましょう。
そうすることで信頼が得られ、
相手は安心します。
名指し人が
先方に連絡するまでは、
あなたの責任だということを
自覚してください。
間違い電話にも差がつくビジネスマナー
間違い電話を
かけてしまったとき、
「あっ、間違った」と言って
切るのは言語同断ですが、
慌てて「すみません、間違えました」
としか言わないのも
まだまだ完璧ではありません。
なぜなら、
電話番号自体が間違っていて
もう一度かけてみても
同じ相手がまた出たというのは
よくあるパターンだからです。
間違ってしまった場合には
「申し訳ありません。
間違ってしまったようです。
○○○○-○○○○番に
かけたのですが」と番号を
確認するひと言を入れれば、
間違いの原因が
その場でわかり、
相手にも迷惑をかけずに済みます。
また、間違っていることがわかって
相手が途中で切ったとしても
「お忙しいところ申し訳ありません」
と謝るアクションをしましょう。
自分が間違い電話を
受けたときにも
無言で切ったり、
邪険な態度を取らないことです。
周りにいる上司は
そうした細かいところまで
見ているはずです。
会社で電話に出たときは
自分が「会社の代表」と
なっていることを忘れてはいけません。
人間は嫌な思いをさせられると
なかなか忘れられないものです。
あなたが失礼な態度をとれば
相手は他で会社のことを
悪く言うかもしれないし、
将来の仕事のチャンスを
棒に振る可能性だってあるのです。
「えっ、○○じゃないの?」
などと言われても、
「○○会社です。こちらの番号は
○○○○-○○○○番ですが」
と自分の方から確認を促せば
相手も一度で間違が確認でき、
そばで聞いている上司にも
いい印象を与えられる
差をつけるビジネスマナーを
披露できるのです。