【断りの言葉】言いにくいことを角を立てないようにうまく伝えるには
2018/03/25
どうしても相手に言いにくいことを
伝えなければならないとき、
それが『断り』の表現だった場合、
どうすればうまく伝えることが
できるでしょうか。
それにはまず、
自分のことばかり考えないように
することが大切です。
人には誰もが認められたいと思う
『承認欲求』があります。
それを満たすように
真摯に発言を続けていけば、
「私の気持ちをこれほどまでに
気遣いながら、やむなく
断っているわけだな・・・」と、
相手は必ず、心動かされる
ことになるのです。
また、どちらか一方ばかりが
我慢を続ける関係は、
いつか破たんしてしまいます。
よい人間関係とは、
相手の言いなりになること
ではありません。
上手な伝え方でよい関係を
築いていけるように、
緊張するビジネスシーンや、
しつこいセールスに対して
そして気が引ける
親しい間柄での断りの言葉など、
シーンごとの便利な言葉を
覚えておきましょう。
ビジネスシーンでの断りの言葉
断りの言葉には
「残念な気持ち」というのを
最初に表すことが大切です。
いくつかそのパターンを
覚えておきましょう。
■ご事情は、重々お察し申し上げますが・・・
「お引き受けできません」「無理です」
などとピシャリと結ばず、
言葉を飲み込んで語らないことで、
相手の体面を慮るのが大人の断り方です。
「あいにくと・・・」などと
添えるのもいいでしょう。
■慎重に検討させて頂いたのですが、
今回は見送らせて頂くということで・・・
「お役に立てなくて残念ですが」
「せっかくのお話ですが」などの言葉を
添えて使うといいでしょう。
いったん話を引き取り、しかるのちに
断ることで、無下に拒否した印象を
消すことができます。
■ご希望に添えず、誠に残念ではありますが・・・
相手の意向に添えなくて申し訳ないが、
悪しからず思わないでほしいという
気持ちを込めて、このように言います。
「今回は承認が得られませんので」
などと続けて、自分ではなく、組織の
内部事情で断ることになったかのように
取り繕うのもいいでしょう。
■私には荷が重すぎまして・・・
自分には未熟で力不足であると
へりくだることで、断りの意思を
伝えます。
「ただただ力不足でして」などと
添えたり、かしこまった表現で
「到底、私はそのような任には
及ぶべくもございません」
と言ってもいいでしょう。
■誠に不本意ではございますが・・・
「不本意」とは、自分の望む
ところではないという意味です。
あたかも断るのは本人の意思ではなく、
他の事情によるものという態度ですが、
これは単なる断りの慣用的表現です。
■それは難しいお話かと・・・
引き取って検討するまでもなく、
即座に断ってしかるべき内容の
話のときに使う言葉です。
「それは到底無理ですよね」などと
切り捨ててしまいたいけれど、
相手のメンツも考えて、
「難しいですね」というのが
大人のふるまいでもあります。
決着をつけたいときの断りの言葉
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電話や訪問でのセールストーク、
始まってしまうと
なかなか止めづらくなってきます。
「今は結構ですので」などと
断ろうとしても、
無理矢理話を続けられてしまう・・・
そんなときに、とても役立つひと言が
『とにかく』です。
これを冒頭に置くだけで、
どんな長話も止められる
最大の拒否を示す言葉となるのです。
「とにかく、必要ありませんので」とは、
自信満々にセールストークを
していた相手でも、
一瞬ひるんでしまうほど、
会話を終了させる直前に
使っているような
イメージを抱かせる言葉なのです。
また、『とにかく』には
便利な使い分けがあって、
しつこい営業やセールストークには
「とにかく」で会話の終了となり、
言い訳としては
「とにかく、だれが悪いの?」
などと、一気に自分が主導権を握り
結論へともっていくことができるのです。
親しい人への角を立てない断り方
さほど親しくない相手からの
提案であれば断りやすいですが、
ビジネス絡みでなくとも
断りにくい相手から
気乗りしない提案や誘いを
受けたときの
断り方って難しいものです。
角を立てたくはないし、
付き合いが悪いと思われるのも
なんとなく居心地が悪いし・・・
そんなとき、
やんわりと拒否できる方法に、
『困った』の活用があります。
この『困った』の便利なところは、
具体的に拒否の理由を
あげなくていいところです。
たとえば、
お花見に誘われたとしても、
「困ったなぁ、行きたいんだけど、
ちょっと予定が・・・」と、
本当の理由はもちろんのこと、
特に具体的な理由を言わなくても、
『困った』の効果で相手は、
「都合が悪いのに困らせては」と、
あっさりと納得してくれるでしょう。
「行きたいんだけど」という、
前向きの姿勢を示しておくことで、
角が立つこともありません。
それを「その日は休日出勤で」などと、
適当な理由で断ると、
後でバレた場合、
気まずい思いをしてしまいます。
その点、『困った』なら、
都合がつかない理由を
明確に述べなくても、
どうにでも取りつくろうことが
できるのです。
あなたの演技は必要ありません
何かの誘いに対して、
すぐさま断るのは、悪いと
思いがちですが、
一番悪いのは、
一応は参加する気をみせておいて
直前になって
「やっぱりダメだった」と
断ることです。
そうすることで、
「本当は参加したかったけれど、
どうしても事情があって・・・」と、
ドタキャンせざるをえなかった
自分を演出しているつもり
かもしれませんが、
ドタキャンするなどの
どっちつかずのあいまいな返事は、
準備を進めている相手を
困らせるだけです。
本当に迷っている場合をのぞき、
最終的には断ろうと思っているのに、
ただの時間稼ぎだけをしているのなら、
最初からキッパリ断った方が
迷惑をかけません。
ときには「ノー」と、
断る勇気も必要なのです。
断るばかりでなく・・・
断るということの中には
あなたに対する
相手から「頼み事」も
含まれています。
人から頼られるというのは
あなた自身の「認められたい」
という『承認欲求』も
満たしてくれます。
しかし、その頼み事も、
「あなたにしか」「あなただからこそ」
などと、限定されて頼まれる
事柄ばかりとは限らず、
誰にでもできることだったり、
単なる雑用だと、
そんな事を頼まれても・・・と、
気が乗らないこともあるでしょう。
しかも朝から晩まで
そんな頼み事の連続だったら、
いつの間にか顔が仏頂面になって
「私ばかりに頼まないでくださいよ」
「それ、私がしなくてはならないんですか」
なんて返事をしてしまうかもしれません。
しかし、どのみち、
頼み事を受けざるを得ないのだったら、
こんな抵抗は無駄であるだけでなく、
「頼みにくい人」のレッテルを
貼られるばかりか、
チャンスまでも逃してしまいます。
だったら、
喜んでお役に立たせていただきます!
という気持ちで、
「はい、承知しました」
「はい、かしこまりました」
と明るい返事で応じれば、
評価も高まるという結果が
ついてきます。
「イエス」と応じる優しさもまた、
忘れないでください・・・