初対面の人とすぐに打ち解けられる会話のコツと会話力
2018/03/25
春が来て、新しい人間関係の
生まれる季節になりました。
初対面の相手とは
最初はどうしても手探り状態で
空々しい会話になりがちです。
だから、誰とでも
簡単に打ち解けられる同僚を
「うらやましい!」と思う人は
多いようです。
そんなときは、
「話すことを整理してから」
「シミレーションをしてから」
などと考えがちですが、
その考えこそが
自分の中の不安を
大きくしている原因なのです。
会話の中に相手を思う信号を発信する
何事も最初が肝心で、
始めがうまくいけば
事の半分は終わったようなものだから、
慎重に始めよという意味の
『はじめ半分』と言われているように
最初のやり方次第で
その後の人間関係のほとんどが
決まってしまうのです。
職場は仕事をする場であるから
ビジネスライクに振る舞えばよい
と思いがちですが、
職場は『微妙な心の動き』が
有効に作用する場です。
初対面の会話に
時間を割くと言っても
長い人生の時間のうちの
2、3分のことです。
少し相手のことを考えて
気の利いた言葉を
一言か二言でも言っておけば
それからの長い付き合いが
きっと楽になります。
まず大事なのは
「私はあなたと親しくなりたいと
思っています」という
印象を相手につたえることです。
会話の中にこの信号を発信する
第一の方法としては
相手が発した言葉を復唱することです。
たとえば
「昨日、深夜まで残業しましてね」
と相手が言えば、
「ああ、遅くまで残業されたのですか」
とオウム返しに十分に感情移入した
承認でフォローするわけです。
あるいは「なるほど、今は相当
お忙しい時期なんですね」と、
相手の話を要約して返してもいいでしょう。
それだけで相手は
『自分の話をきちんと聞いてくれる人』
という認識を持ってくれるのです。
勇気を出して声をかけることを
増やしていけば、
話しかける前の緊張も
少しづつ減っていきます。
新しい人間関係を作る
最初のステップは
声をかけることです。
たくさん、声をかければ
自分と仲良くできそうな人を
探すこともできるのです。
まずは心の壁を取り除く
スポンサーリンク
初対面の場というものは
ほぼ儀礼的なやりとりにだけ
というのも多いかもしれません。
それが一回限りの出会いに
なってしまうか、
あるいは二回目以降の
つながりとなっていくかは
早めの心の交流の妨げとなる
障壁の撤去です。
自分の周りに張りめぐらせている
壁を壊さないで、
相手の壁を壊してくださいというのは
無理な注文です。
そのため、まずは早めに自分の壁を
取り払ったところを
相手に見せる必用があります。
それは自分をさらけ出すことで、
効果的な方法のひとつは
『失敗した話』をすることです。
人はみな、自分が成功した話を
したい生き物ですが、
自分が聞かされる方の立場であれば、
それがつまらない時間であることは
すぐにわかるはずです。
それよりも、失敗を語る相手に
自分と同じであることを発見して
安心し、親しみを感じるのです。
そうやって
障壁がないことを示せば、
心と心が通じるトンネルが開通し、
相手も城壁をかまえている
必要がなくなるのです。
そして絆を強固なものにするには、
話題の中で相手を名前で呼んだり、
出身地や出身校、趣味などの
共通の話題を見つけることです。
また、失敗談と同様に、
自分の弱点について
一言で説明しておくのも効果的です。
弱点を隠そうとすれば、
人はそれを暴き攻め立てようとします。
しかし隠しだてしないで
さらけ出していれば、
それをカバーしようと
助けてくれるのが人情なのです。
話し方でみる相手はこんな人!
■「っていうか~」
と、人の話に割り込んでくる人
会話はよくキャッチボールに
たとえられますが、
これは相手がボールを
投げている最中に
別のボールを投げつけている
ようなものです。
しかも「っていうか~」と
切り出した割には、
特に前の意見への反論や補足、
否定すらしない場合もあり、
あえて反論や違う意見を唱える
フリをして、「そんな意見より
自分の意見に注目して欲しい」
という心理がうかがえます。
自己主張の強さと同時に
物事に白黒はっきり付けようという
議論好きな性格と言えます。
仲間内でのくだけた会話では
許されても、オフィシャルな場や
それほど親しくない人たちには
敬遠される話し方です。
■「そうですね」
と、頷いてから意見を述べる人
普段の会話や会議の際にも、
「そうですね」と受けてから
話し出す人は、
「っていうか~」と切り出す人に
比べれば、一度は肯定しているため、
その後、たとえ反対意見を
述べたとしても、
「そんな意見よりも自分の意見に
注目してほしい」といった
自己主張の強さを感じさせません。
相手側を刺激して、
議論などをこじらせるのではなく、
人の意見も尊重しようという、
協調性を持ち合わせているのです。
その場の空気を壊すことなく、
自分の意見もちゃっかり主張する。
というような、したたかな一面は、
ある意味、「大人な会話」ができる、
と言えるのかもしれません。
話の切り出し方として、
『まず、相手の言葉を肯定する』
というのは重要なテクニックです。
客の苦情を受ける
カスタマーズセンターでは、
客のクレームに対して、
『頭から否定するような
言い方はしない』という
接客マニュアルがあるといいます。
とくに怒っている客に対して、
「いえ、それはお客さまの誤解です」
「そんなはずはないのですが」
などといった対応は、客の怒りに、
油を注ぐ結果になってしまうからです。
怒っている相手をなだめて、
自分のペースにのせたい場合や、
ノーと言いたがっている相手に、
何とかイエスと言わせたい
ときなどにも有効です。
相手を懐柔するといった
悪い意味ではなく、
相手との関係が穏やかになる会話は、
切り出し方ひとつから決まるのです。
人間関係を円滑に運ぶためのNGワード
言葉の実験で、
「そうですね」「なるほど」と、
肯定的な言葉から始める人の方が、
好感が持たれるという
結果が出ています。
人間関係を円滑に運ぶには、
「でも」「だって」「しかし」などの、
否定のセリフから話を始めては、
何かと誤解を招きやすいと言えます。
たとえば、
会議で出されたアイデアに
対する発言で、
・しかし、それは予算のことを
無視した意見だと思います。
・そうですね、
ただ予算のことは気になりますね。
2つとも内容は同じことを
言っているのですが、
言い方が少し違っただけで、
前者は発言者の提案を
完全に否定したような印象を与え、
後者の言いようだと、
提案そのものは悪くはないけれども、
予算のことを考えると難しいと、
好感の持たれる言い回しに
聞こえてしまうのです。
答えの内容は同じでも、
肯定的なセリフから始めた方が
人間関係がギクシャクせずにすみます。
また、「でも」「だって」などの
否定的言葉の恐ろしいところは、
言い続けているうちに、
本当に口癖になってしまうことです。
親切にアドバイスされて、
自分でも内心では納得しているのに、
思わず「でも」「だって」
などという、言い訳や
口答えをしてしまうような、
物言いになってしまうのです。
これではもう誰も
アドバイスするのはやめよう
と思ってしまいます。
そしてそのうち
自分の心の中でも否定的な言葉を
連発するようになってきます。
「でも、自分なんか・・・
「どうせ、誰も相手にしてくれない」
心の中はこんな言い訳や、
口答えでいっぱいになってしまいます。
せっかくの新しい関係も
そこでプッツリと糸が切れたように、
人間関係に破綻が出やすい
環境を自分自身が作り出して
しまっているのです。
否定の言葉ばかりを
つぶやいている人は、
否定的な人生を歩み、
肯定的な言葉を使っている人は、
前向きな人生を歩むものです。
言葉にはそれほどの力が
あるのです。
言葉があなたと
新しい出会いとを
育ててくれているのです。
否定的な言葉は封印しましょう。
それがよい出会いの輪を
広げてくれます。