春の山菜カンタン下処理で栄養面と美容面にバッチリ!
口に広がるかすかな苦味が
春を感じさせてくれる
山菜ですが、
下処理が大変そう
と思われている人が
たくさんいらっしゃいます。
ところが、山菜のなかには
下処理ゼロというものもあったり、
あく抜きすらせずに
使えるものもあるのです。
山菜の特徴である苦味の
正体はポリフェノールで、
その強い抗酸化作用が
老化予防、動脈硬化予防、
免疫力アップ、代謝アップ、
デトックス作用もあるため
栄養面でも美容面でも
春の味覚を楽しみながら
取り入れてほしい食材です。
山菜の特徴・調理法・保存法
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■たけのこ
豊富な食物繊維が腸内環境を整え、
生活習慣病の予防にもなる。
・下処理
1)皮をむいたら、
穂先を斜めに切り落とす。
2)鍋にたっぷりの水と
米ぬかひとつかみ、
赤とうがらし1本、
たけのこを入れて強火にかける。
3)煮立ったら中火で
根元に竹串が通るまで、
30分~1時間ゆでる。
4)ゆで汁につけたまま一晩おく。
・保存法
ボウルに水を入れ、
たけのこをつけておけば、
毎日水を変えるだけで
1週間弱ほどは冷蔵保存可能。
それでも食べきれない場合は
早めの冷凍保存がオススメ。
水煮のたけのこを薄く切り
冷凍保存用袋に入れたら
大さじ4~5杯の砂糖を
全体にまぶすだけ。
調理する際は
解凍せずにそのまま使用。
すでに甘味があるため
味付け気をつけること。

・食べ方
柔らかい穂先は和え物、汁物に。
中央は煮物、炊き込みご飯に。
内側の柔らかい姫皮は、吸い物の実に。
■ふきのとう
抗酸化力が高く、
ビタミンCを多く含む。
ポリフェノールが、
免疫力をアップ、老化防止に。
つぼみが開いて花が咲くと
苦味が強くなるので、
花芽が出始めたくらいの
閉じたものを選ぶとよい。
下処理なしで、そのまま使える。
土汚れが気になる場合は
ハケなどで落として。
・『ふき味噌』にして保存
◇材料
ふきのとう 1パック(約50g)
みそ 大さじ2
みりん 大さじ2
酒 大さじ2
砂糖 大さじ1/2
塩 少々
サラダ油 大さじ1
◇作り方
1)ふきのとうは
塩を入れた熱湯に
さっとくぐらせ、
みじん切りにしておく。
2)みそ、みりん、酒の
調味料を混ぜ合わせておき、
3)鍋にサラダ油を入れ
ふきのとうを弱火で炒め、
全体に油がまわったら
合わせ調味料を加え、
4)好みの甘さになるよう
砂糖を入れ、
ねっとりするまで炒めたら
出来上がり。
ご飯にかけたり、
お好みの食材に添えて。
※冷蔵で2週間、
冷凍で1ヶ月間保存可能。
■ワラビ
がんや老化の予防に有効な
β-カロテンや、
高血圧予防に役立つカリウムなどが
豊富に含まれているほか、
食物繊維も多いので、整腸作用もある。
・下処理
ワラビには強いアクが含まれ、
生で食べると中毒を起こすため、
十分にアクを抜いてから
調理するようにする。
◇アク抜きの方法
一般的には、沸騰お湯に
重層を入れ、そこにワラビを浸けて
さらに加熱し、沸騰寸前で火を止めて
そのまま自然に冷めるまで
落としブタをしておいておき、
冷めたら水を交換して一晩さらす。
または鍋に入れたワラビに、
重層をふりかけ、
そこに熱湯を回しかけて
落としブタをし、
一晩置いて水洗いして使う。
ゆですぎると歯触りがなくなり、
ズルズルした感じになって
しまうので注意。
・保存方法
水に浸したまま冷蔵保存。
2~3日で使い切ること。
長期保存の場合は冷凍が可能で、
冷凍保存用袋にわらびを入れ
水を足し空気を抜き閉める。
冷凍焼けを防ぐため
ホイルで包み冷凍庫へ。
自然解凍で食べる。
・食べ方
炊き込みご飯やパスタの具材、
お浸しや山菜サラダとして
トッピングに。
天ぷらにしても美味しい。
■よもぎ
・下処理
アクを抜くため沸騰している
湯に塩と重層を加え2分程度ゆで、
すぐに冷水に20分程さらす。
春の新芽の場合、
アクはほとんどないので
重層は入れず、
冷水にさらした後すぐに絞る。
・保存法
冷凍保存が可能。
一度下ゆでしてから
冷凍保存用袋に入れ冷凍。
使う時は自然解。
下ゆでしたものをミキサーにかけ、
ペースト状にしてから冷凍も可能。
ミキサーがない場合は、
ある程度みじん切りにしてから
すり鉢ですってもよい。
・食べ方
ヨモギは独特の香りが強いので、
大量には入れないこと。
また、繊維質も多く、
固い部分は取り除く。
アクも強い。
ペースト状にしたよもぎを
もちに加えて、よもぎもちに。
天ぷらは、下ゆでせずに
そのまま衣をつけて揚ると、
春の香りがする
美味しい天ぷらに。
新芽の部分をさっと塩ゆでして
おひたしやあえ物に。
ペースト状にして生クリームや
オリーブオイルなどと合わせて
魚介類のソースに。
コンソメや味噌汁などの
汁物の具にしたり、
ジャガイモのポタージュに
ペーストを加えて。
山菜採りをする際の注意
山菜を美味しく食べるには、
新鮮な物を選ぶことです。
最近ではスーパーなどの
店頭でも手に入りやすく
なりましたが、
本来の味を求めるなら、
自分の手で山菜を採って
みたいものですよね。
しかし、
勝手に人の山に入ったり、
国立公園や自然保護地域に
指定されている山では、
山菜を採ることはできません。
山菜採りでは、
山菜と毒草を間違えないような
注意が必要ですし、
いくら豊富に自生している
からといって、
必要以上に採るのはやめましょう。
翌年のために、
そして春が来る度に
自然の恵みを楽しむためには、
それを大切に守っていくことも
必要なのです。